ラジオから流れてきた保険のセールス。
よく聴くと、価格の比較がおもしろいことになっていました。
どういうことかというと、、、
1: 価格を比較する理由
セールスやマーケティングを学ぶと必ず登場するのが
「価格を他のものと比較しなさい」
という話です。
これはどういうことかと言いますと、例えばあなたの販売しているサービスが「1時間8千円の施術」だったとします。
このとき、ただ「1時間8千円の施術」と伝えても、それが高いのか安いのか、それだけの価値があるのかどうかがお客様へは伝わりません。
これは、人は何かの比較対照があってこそ、初めて価値を判断できるからです。
そこで次のような方法で比較を行います。
- 他店の同じサービスと比較する
- 1時間の料金を1分に換算して安いイメージを伝える
- フィットネスクラブの月額と比較する
また、自己啓発や起業家向け商材で多いのが「缶コーヒー1本」との比較でしょう。
一つだけの値段を話すよりも、身近なものと比較することで、相手に正しい価値を伝えることができます。
2: 適切な比較、そうでない比較
では、どのような比較でも良いのかというと、そんなことはありません。
そして、今回の話のネタとなった保険のセールスもここでおもしろいことになっていました。
では、ラジオから流れてきた保険のセールストークにおける「価格の比較」はどのような内容だったのかというと
自分のところの保険に変えると「1ヶ月でラーメン3杯分節約できます!」という比較でした。
さて、この比較、いったいいくら節約できるのかパッとイメージできて分かるでしょうか?
ラーメンは人によってイメージする値段が違います。
そもそも、1ヶ月でラーメン3杯分が節約できることにフラフラと反応して契約する人は、どのような人がイメージできるでしょうか。
3: 適切に比較するために必要なこと
価格の比較は大切ですが、比較する対象によって集まってくる顧客層も変わってきます。
1ヶ月でラーメン3杯分の節約というと、1杯700円として2,100円。
有名ホテルの中国料理で1杯2,000円として6,000円。
ここからあなたが感じる顧客層はどのような人でしょうか。
- さすが!
- せこい
- 大物だ
人によって感じ方は様々ですが、こういった比較対象への反応は、その人の暮らしや価値観が大きく影響しています。
自分が来てほしいお客様にあった比較対象を出さないと、とんでもない人がやってきて、クレームばかり発生し、利益がマイナスなんてことも起こりえます。
4: 最後に
男性サラリーマンなら、缶コーヒー1本はわかりやすいです。
女性サラリーマンなら、スイーツなどがイメージしやすいでしょう。
では、ラーメン3杯分なら、どのような人に響くでしょうか。
響くイメージがある
・性別
・年齢
・体型
・趣味
・収入
・ライフスタイル
・友人関係
こういったことを書き出してみると、自分には「NGだな」とか「これはOK」ということが具体的になってくると思います。
自分の知っているものを出してきて、ただ価格を比較するだけではダメですね。
自分のお客様(ペルソナ)に合わせた商品やサービスと比較することが大切です。
そんなことを感じたラジオCMでした。
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