長い歴史をお持ちの会社。
業界での経験が長い方。
市場がどんどんと変化する中、どうやって他社と差別化し、これからも新しいビジネスで切り込んでいくべきかと考えておられることでしょう。
しかし、
- マーケティングを担う人材が育成できていない。
- 自社にマーケティング部門がない。
- 詳しい人材が入社しない。
このような理由から急務であるはずの部分が抜け落ちているため、成長の追い風に乗れないということもあると思います。
そこで今回は、成長する会社に必要な戦略である「人材戦略」の重要性をお伝えしていきます。
1: 簡単になった情報収集
ほとんどの会社では、顧客の情報や市場の情報、自社の商品やサービスの販売実績などを含んだ情報を収集されていることでしょう。
世間では「ビッグデータ」という言葉を聞くことが増えてきていますが、まさに現在は何をやっても「情報」を収集することができるようになっています。これは2000年よりも前と比べると非常に便利な状態です。ビジネスで必要な情報をすぐ手にできるのですから。
しかし、このような状況で新しく出てきた問題点があります。
それは、、、
『収集したデータが実際に使えるように落とし込みできない』
という問題です。
いくら手軽に情報を集め調査が出来るようになったとしても、活用できなければ意味がありません。
2: PDCAで必要なのは広い視点
こういった場合、会社では収集した情報を何とかして使い、「PDCA」を回して成果を出そうとします。
しかし、もともと情報の分析や落とし込みができていないのですから、PDCAを回しても変化は出てきません。
仮に変化が出てきたとしても、よく観察すると目先の成果ばかりにとらわれたPDCAの回し方になっており、マーケティングという戦略全体を捉え、最適化するという広い視野でPDCAが活用されていないことが多いです。
3: 凝り固まった視点からの脱却
では、このような状況からどうすれば脱却できるのでしょうか。
それには、次のポイントを考えてみる必要があります。
- 同じ業界にいることで視点が凝り固まっていないか
- 同じ業界にいることで新しい知識が抜けていないか
- 自社の強みを正確に捉えているか
こういったことは、どの会社でも起こります。
長くいることで視点が固定化されてしまいがちになるものです。
そこで、こういった視点の変化を促すためには、外気を取り入れてみることが大切になってきます。
ちょうど、家の通気口のような存在が必要なのです。
内側にいる時間が長くなると、
- 外側にいる人の欲求がわからない
- 外側にいる人が自社をどのように見ているのかわからない
- 外側では他社が何をやっているのかわからない
そこで、内側と外側を繋ぐことができれば、外気に触れることで有用で新鮮な情報をスムーズに内側へ取り込むことができるのです。
家も同じですが、空気の入れ換えは必要です。
空気を適切に入れ換えられなければ、部屋の角にカビが生えることもあります。
湿気で扉が動きにくくなることもあります。
何となくイヤなニオイが漂うこともあるでしょう。
こんなことになる前に、外側の空気を内側へ取り入れる「通気口」となる人材を戦略的に採用することが必要です。
4: 独自の価値とサービスの構築
新しい空気、新しい風を取り込むことで、これまで見落としていた顧客への視点がクリアになり、新しいサービスをスタートすることもできます。
顧客満足度をアップさせる方法が手に入るかもしれません。
店頭で商品やサービスを販売する方法に加え、ウェブを使ったマーケティングオートメーションを導入することによって新しい収入の柱が完成することもあります。
簡単に収集できるようになったデータ(情報)も、外側のことがわかってこそ有効活用できます。
また、外側のことに興味を持つことで、マーケティング戦略全体を視野に入れた「PDCA」が回せると思います。
外側の感覚や視点を取り入れ、凝り固まった視点からの脱却を行うことこそ、独自の価値とサービスの構築に成功し、会社としても成長することができると私は考えています。
外側の空気を内側へスムーズに運んでくれる人材を獲得し、データを活用して磨き上げることが、信頼を育みながらも革新的なサービスを生み出すきっかけになるでしょう。
5: 最後に
今の自分たちの視点は無意識に業界の「当たり前」に沿っていないかどうかを疑ってみることが大切です。
もし、業界に長くいるために、自分たちの視点が業界の当たり前に沿っているのかどうかわからない場合には、外部のアドバイザーと話をしてみるのがおすすめです。
人は話をすることで、頭の中を整理することができます。そして、普段一緒にいない人と話すことで、これまでにないアイデアが閃きます。
反対に、あなたの業界での「おもてなし」が外側では「当たり前」な場合もあります。
あなたと違った業界にいるからこそ、あなたの業界の強みや弱みが見えてくることがあります。内側と外側を繋ぐ「通気口」となる人材を獲得して、あなたのビジネスを成長させてください。
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