今回の内容は私のクライアント様の中で、ホームページ制作を専業とされている自営業(個人事業主)の方が、どうやって集客力をアップしたのか、その方法についてお届けします。
内容の本質はホームページ制作者だけではなく、少ない資本でビジネスを回しておられる自営業の方なら、ほとんどの方にも使えるアイデアです。
ですから、あなたのビジネスの集客力アップにも役立つでしょう。
目次
1: 競合との違いを見つける
集客力アップのため、最初に行ったのが競合との違いを見つけることです。
ホームページの制作という仕事は、Googleで検索すればわかりますが日本中に存在します。
それも大手企業から個人事業主、副業やクラウドソーシングまで、あらゆるところに存在します。
一般的にはホームページ制作と聞くと「IT関係」という印象を持つ方もいらっしゃいますが、多くの場合、ホームページ制作者の方はプログラミングはできません。
どちらかと言えば、ホームページのデザインやレイアウトに軸足を置いた仕事ですので、私のようなシステムエンジニアではなく、デザイナーに近い業種となります。
このような理由から、ホームページ制作という仕事のまま、大量に存在する競合と差別化することは簡単ではありません。
そこでひとつの方向性として見つけた違いが
『ホームページ × マーケティング = 集客』
これを主軸としてはどうかというアイデアです。
2: 見つけた違いからターゲットをズラす
当然、同じようなアイデアの以下の会社がすでに存在していることは知っています。
・バズ部
・ferret
・innova
・LIG
・サル
しかし、これらの会社はかなりの大手さん。
社員50名未満の会社で、大手制作&マーケティング会社へ集客の仕組みまで含んだホームページを依頼することは、費用的にかなり辛いはずです。
そこで、個人事業主であるクライアントさんが登場です。
社員が70名以上いる法人は相手にできませんが、それよりも小さな会社をターゲットとして差別化しました。ホームページを制作するというところから少し離れ、ターゲット層も社員50名未満の会社へとズラしました。
これがもし「制作」のアイデアしかなければ、競合とターゲットを食い合うことになります。でも、差別化することでポジションが変化したため、
・大手が受けられない規模
・競合のターゲットよりも上昇志向
という市場が見つかりました。そして、これは偶然の産物ですが、ビジネスに対して上昇指向な方が相手ですので、値切られる、支払いがされない、という個人事業主にとって最も気になる部分もかなり解消しました。
3: ターゲットに合ったメディアを決める
差別化とターゲットが決まったところで、このグループへどうやってメッセージを伝えるのかを決めないといけません。
まず、提供するものは
『ホームページ × マーケティング = 集客』
ターゲットもネットを使った集客の仕組みを欲しがっている。
すなわち、ここで両者のつながれるポイントが見えてきます。
ご想像通り、この場合のつながれるポイントはインターネット。
もう少し詳しく言うと「ホームページ」からのコミュニケーションです。
そして、そもそも提供するものが
『ホームページ × マーケティング = 集客』
なのですから、クライアント様自身もホームページで集客できていないといけません。
そうでないと、たまに私のところにあるセールス電話と同じ矛盾が発生します。このセールス電話は「WEBを使った集客ができるホームページを買いませんか」という趣旨の話を「電話」でしてきます。
でも、このセールスには矛盾があります。WEBを使った集客ができる仕組みを販売しているのなら、どうして自分たちはテレアポなのか。それもどこかでリストを購入して電話しているのか。
こんなことも現実にありますから、やはりホームページから集客するサービスを提供するなら自らも出来ないといけないですね。
ということで、ホームページからターゲットへ向けて情報発信することに決まりました。
4: ターゲットの悩みを深堀りする
次に行ったのは、ターゲットの悩みを深堀りすることです。
ホームページから集客したいと考えている、社員50名未満の会社の経営者は、どのような悩みを持っているのか。
・なにが知りたいのか
・どうなりたいのか
・理想と現実のギャップの深さは?
こういったことを、Googleが提供している「キーワードプランナー」を活用して深く探しました。
キーワードプランナーには、実際に検索で使われているキーワードが出てきますので、悩んでいることが手に取るようにわかります。
・テクニックを知りたい
・マーケティングの組立を知りたい
・コピーライティングを知りたい、などなど
かなりの数の「悩み = キーワード」が見つかりました。
5: 全てに答えるコンテンツを提供する
悩みが具現化したものである「キーワード」に対する答えを準備しました。
そして準備した答えを、コンテンツという形で作ります。
このときのポイントは、GoogleやYahoo!からキーワードを入力して検索されたとき、検索結果のできるだけ上位に自分のコンテンツが登場するように作るのが望ましいです。
ですので、できるだけ上位に登場するよう「SEO対策」と呼ばれる、
『Googleを喜ばせる = ユーザーを喜ばせる』
対策をしっかり行いました。
タイトルや概要にはキーワードを含め、読みやすい文体に読みやすい構成を心掛けました。
必要なだけの文章を書き、半年間継続して公開を続けました。
そうすると、3~4ヶ月目頃から狙っていたキーワードの検索上位にコンテンツが登場するようになり、少しずつホームページへ流入が増えていきました。
6: コンテンツは新規顧客へのプレゼント
コンテンツはもちろん無料です。
しかし内容は書店で売っている書籍と変わらないクオリティを目指しました。
ここが集客力が上がるかどうかのポイントで、無料で公開するコンテンツだからといって絶対に手を抜かないことが大切です。
どちらかと言えば、最低でも3000円は払ってもいいかなと思える情報を、新規顧客へ0円で販売しているというイメージが正解です。
これは本当に大切です。何となく外から見ると「それっぽい」けれど、内容はどれも「どこかで見たもの」だと、せっかくホームページへ訪問した人もガッカリすることでしょう。
7: 全ての導線を問い合わせへ向ける
検索からの流入が増えてくると次の段階です。
コンテンツを一つだけ見るのではなく、2つ、3つと見てもらう流れを考えます。これは単純にコンテンツをたくさん見てもらっているというのではなく、訪問者と私たちの
・コミュニケーション
・プレゼンテーション
のツールとしてコンテンツが働いていると考えてもらうのが理解しやすいと思います。
さらに、コミュニケーションが進むと、そこから「問い合わせ」へ向かうように設計された若干セールス色の強い
『ランディングページ』
を用意しました。
このような導線を引くことで問い合わせ率もアップし、本当に必要な人だけが前に進んでくれるようになります。
8: セールスはネット×リアルが肝心
問い合わせを頂いた方へは、まずメールで連絡を取り合います。これはいきなり対面を苦手とされる方が多かったのが原因です。
やはりこれまでの体験からでしょうか。対面は強いセールスをされるように感じてしまわれるのでしょう。
こういった部分は、自分のターゲットの性格や信じていることで違いが出てきますので、いきなり対面が効果を出すところもあります。
今回の場合、いきなり対面はNGだったので、まずはメールでやりとりスタート。その後、メールでのやりとりから信頼度が増してくると、いよいよオンラインでの対面という流れになりました。
お店に足を運んでもらわないと、どうしようもない仕事なら仕方ありませんが、今の時代はオンラインツールで相手の顔を見ながら話すことも簡単にできます。
・Skype
・ZOOM
こういったツールがお互いのパソコンやスマートフォンへインストールされていれば、いつでも、どこからでも対面で話せますので、あなたも気軽にお客様候補とやりとりし、信頼関係を築いてもらえば良いんじゃないかなと思います。
9: 半自動集客装置が完成
ここまでが集客力をアップさせたアイデアと仕組みです。
この仕組みは最近流行の「MA(マーケティング・オートメーション)」ではありませんが、半自動的に集客してくれる装置になります。
一度集客のサイクルが動き出すと、放っておいても問い合わせや相談という、最高に難易度の高い壁をヒョイと乗り越えてもらえます。
改善や最適化を定期的に行う必要はありますが、来る日も来る日も怒られながら、何時間もテレアポするより良いのではないかと感じます。
さいごに
どうやって自営業のHP制作者が集客力をアップしたのかについてお話してきました。
話の内容は「ホームページ制作」という業種の方ですが、自営業者がこれからの時代に対応した集客力をアップするための考え方としては誰もが使えるのではないでしょうか。
今回の内容があなたのビジネスにとって、少しでも何かの参考になれば幸いです。
この記事へのコメントはありません。