税理士さんは税の専門家ですから、私たちがビジネスを行う上で無くてはならない存在です。
そんな税理士さんから相談されることに多いのが「集客」です。
集客できない理由は様々にあるようですが、ネットが普及したことで競争が激しい時代になっても安定して顧客を獲得するためには、他の業界の集客方法を参考にしながら、これまでとは違った方法を試すしかありません。
そこで、ネット時代の税理士さんがデキる(できればやってほしい)集客方法についてお伝えしていきます。
目次
1: 税理士さんがデキる集客方法とは
税理士さんが簡単にできる集客方法を考えてみましょう。
・看板を出す
・銀行などから紹介を受ける
・既存顧客から紹介を受ける
・商工会などから獲得する
・セミナーをする
・ネットを使う
(1)看板
おそらく開業されている方は、大きさは別にして事務所の前に看板は出されていると思います。
同じ看板でも、電車やバス、駅や役所の前などに出すものは、大きさと立地に見合った費用が掛かりますので、広告費を安定して出せる方は利用されると良いでしょう。
(2)紹介
次に簡単なのが「紹介」です。
紹介のなにが簡単なのかというと、紹介されると8割は決まったようなものだからです。
だから紹介は簡単なのですが、実のところ、紹介してもらうまでは全然簡単ではありません。
そのため既存顧客や繋がりのある銀行、商工会などでの繋がりがあっても、「紹介、全然なんですよ」という方がいらっしゃいます。
これは当然のことでして、紹介とは他業種でいう「口コミ」ですから、他の業種と同じように「待っているだけ」では紹介されません。
自分から紹介してもらいたい人へ、どんな人を紹介してもらいたいのか、わかりやすくお伝えしておくことが大切です。
(3)セミナー
消費税や税の改正に関するセミナーを行い、見込み客を集め、そこから顧客への階段を上ってもらう方法です。
この場合の注意点は、税に関する話や会計、仕訳、PL、BSなどの話は、必要なことだとはわかっているけれど、ほとんどの人にとって「興味のない」事なのだとご理解ください。どちらかと言えば「仕方ないから聞いておこうか」くらいの熱量です。
そのため、セミナーを行っても思うように人が集まりません。集まっても熱量が低いので、場に活気が出てきません。
しかし、ここが見込み客を獲得できるチャンスなのです。
熱量の低い参加者には、参加者が興味を持っていることに関連づけて話すだけで、ちょっとずつ「前のめり」にさせることができます。そして、
・わかりやすい先生だな
・おもしろい先生だな
・そういう解釈もあるんだな
と感じてもらえれば、他の税理士さんより、3歩は抜きにでていることになります。
(4)ネットを使う
これは大事です。
というのも、ご存じのとおり、今はネット時代だからです。
誰もが日常でスマホからインターネットに接続し、素早く簡単に欲しい情報へアクセスしています。
そんな時代ですから、税理士の先生方もネットをフルに活用した集客を行うことが重要です。
また、先ほどまでお話しました
・看板
・紹介
・セミナー
これら、従来からある集客方法にも、ネットは絡んできています。
例えば、セミナーの流れを見てみましょう。
従来のセミナーの場合なら、次のような流れでした。
チラシでセミナー告知 → チラシを見た人が申し込む → セミナー参加 → 直接か電話で顧問の依頼
ネット時代には次のような流れになります。
チラシでセミナー告知 → チラシを見る → ネットで検索する → 先生のホームページやブログを見る → 興味が湧く → セミナーに申し込む → セミナー参加 → 帰ってからもう一度ホームページやブログを見る → 間違いなさそうだと感じたら依頼
この例のように、仮にスタートがチラシというアナログ媒体であったとしても、間には必ずネットが介在してきます。
ですから、これからの時代、先生が安定した集客を実現されるためには、これまでの集客方法にネットを使った手法をプラスしてスタートするべきだと私は考えています。
2: 信頼獲得にはホームページ集客
では、ネットを使った手法は、どのようにスタートすれば良いのでしょうか。
まず一番目に活用するのは、事務所のホームページです。
最近では「コーポレートサイト」という呼び方もされています。
先生の事務所についての情報を発信することで、見た人から信頼を獲得できるようにしておきます。
・先生の理念
・先生の税に関する考え方
・顧客への考え方やできること
・得意なことや経歴
・事務所の住所や電話番号、メールアドレス
・顧問料などの料金とサービス
初めての方が見られても迷わずわかるように、専門用語を使わずに情報発信してください。
3: 親近感を得るにはブログ集客
コーポレートサイトは、一度作ると頻繁に更新することはありません。
税改正があったときや、料金やサービスが変わったときくらいでしょう。
ですから、コーポレートサイトだけを運営していても、より多くの方に飽きずに何度も見てもらうことができません。
では、どうすればより多くの方へ何度も見てもらえるのかというと、ここで活用するのが「税の専門家ブログ」です。
ブログですと、ちょっとした税の話や、仕訳のこと、税改正に伴う気をつけておくこともリアルタイムに発信できます。
また、確定申告前なら、自営業者向けの情報発信もできます。
こういったお役立ち情報を継続して発信することで、見ている人から飽きられることも減り、何度も見ることで親近感が湧いてきます。
そうすると、人間の行動パターンとして
・距離感の近い人
・知っている(と感じる)人
へ仕事を依頼する傾向がありますから、ここから新たな顧客を獲得することができます。
4: 顧客の増やし方にはコツがある
ネットで顧客を増やすにはコツがあります。
ただ無闇にやっても、思っているような成果は出てきません。
きちんと戦略を考え、コツを理解しておくことで集客ができるようになります。
コツ1:売り込まない
ネット時代には、ハードな売り込みはNGです。でも、全く売り込まないのもNGです。アドバイスしてからソフトに売り込む(背中を押す)のが適切です。
コツ2:対応は迅速に
SNSが生活に入ってきていることからもわかりますが、返事は迅速さが必要です。
問い合わせのメールが届いてから2日後に返信。これでは遅すぎます。
待たせても24時間が限界と思いましょう。
コツ3:必ず返信する
これ、経験から知っています。税理士さんの中にはメールで連絡しても、自分にとって緊急性がないと判断すると「放置」する方がいらっしゃいます。
あなたの都合ではなく、相手の目線で見ることが、今の時代には必要です。
コツ4:ターゲットは?
税の専門家というと、どんなこともオールマイティーにできるのかもしれません。しかし「なんでもできます」というのは、ネットの中では「なにも特別なことはできません。一般的です。」というのと同じなのです。
ネットは簡単に比較される環境です。そういう中で「一般的」である人を誰が選ぶでしょうか。
例えば、
「私は税の専門家です。」
というのと
「私はリフォーム業専門の税理士です。」
では、リフォーム会社の方なら、どちらを選ぶと思いますか?
ネットで探している人は「専門家」を探しています。
あなたは、どんなことの専門家なのかを決め、その専門家を捜している人だけに向けて情報発信することが大切です。
コツ5:集客活動は記録→分析→改善→継続
少しやってみてやめる。
また、違うことをやってみてやめる。
これを繰り返していると、何が良くて、何が良くないのかいつまでもわかりません。
数字に強い税理士さんですから、行った集客活動における成績を記録し、分析、改善を行いましょう(PDCAですね)。
特にネットを活用した集客活動は、デジタル世界の特徴でもある「数字」を見ることができます。勘ではなく「事実」を見ることができますので、これまでよりも分析と改善が行いやすいです。
ということは、集客でライバルに勝てるポイントを発見できるということです。
さいごに
「税理士さんが集客するネット時代の方法」をお伝えしました。
お話しましたようにネット時代だからと言って、すべてがネットからの集客になる訳ではありません。
しかし、どのような集客活動であっても、一度はネットが絡むことを覚えておいてください。このポイントを理解してもらっているかどうかで、今後の集客活動の方法や結果が変わってきます。
さて、最後に少しご案内を。もし先生がもっとホームページからの集客方法を知りたいと感じておられるのなら
『ホームページ集客を相談したい自営業者が、この「教科書」を読んだら・・・』
これからホームページを作ろうと考えておられるのなら
が参考になると思います。お仕事の合間にでもご覧ください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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