デジタルマーケティングという言葉を聞くことが増えました。
でも、意味はよくわかりません。
Webマーケティングとどう違うのか、よくわかりません。
そんなあなたに、IT業界30年の元SEがお伝えします。
目次
1: デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い
デジタルマーケティングって、何を指しているのかよくわからないと思います。
まして、Webマーケティングと何が違うのか、全くわからないという方も多いと思います。
大変乱暴な言い方をすれば、一緒でもいいんです。でも、一応は区別されています。
そこでまずは、Webマーケティングから。
Webマーケティングとは、ウェブという単語がキーワードです。
パソコンにインストールされている「Webブラウザ」を使ってインターネットへ接続し、そこから簡単便利に売る仕組みを作ることです。少し前の、ネット通販です。
対して、デジタルマーケティングはというと、パソコンのブラウザだけではなく、スマホやAIスピーカーなど「デジタル機器」を活用することで売る仕組みを作ることです。
イメージとしては、Webマーケティングを大きく包み込むように、デジタルマーケティングが存在しています。
ですから、Webマーケティングとは、デジタルマーケティングの一部であると思って問題ありません。
デジタルマーケティングはWebマーケティングを拡大し、常時ネットにつながったデジタル機器を対象にしているのが特徴です。
2: スマホの登場でIoTが当たり前に
スマートフォンやタブレットが職場にも登場しています。
そして、家庭にはAIスピーカーが登場し、腕時計はネットにつながっています。
このように、2016年、2017年以降に登場したモノやサービスのほとんどは、何らかの形でインターネットに接続して使うように設計されています。
スマホやタブレットもネットに接続しないと、使えるモノが激減します。
AppleWatchもネットがないと、使ってもおもしろくありません。
ゲーム機もネット接続は当たり前ですし、最近では工事現場で動く大型ショベルカーなどもネットに接続することで、無人のまま作業をすることが可能になっています。
また、これは私の住んでいる田舎特有ですが、イノシシの罠もネットに接続しておりまして、罠を見に山の中へ入って行かなくても、イノシシが罠にかかると猟師さんへメッセージが飛んでくる仕組みになっております。
これぞIoT(Internet of Things)という代物ですが、あらゆるモノがネットに接続する時代なのです。
3: 何でもネットにつながっている
このように、生活の中にあるものが知らず知らずの間にネットと接続しています。
生活に密着したところですと、洗濯機があります。
コインランドリーの洗濯機はネット接続しておりまして、店舗に居なくても洗濯機の稼働状況や売上額が瞬時にわかります。
故障で止まってもわかりますし、混雑していることもわかります。
曜日や時間によっての稼働状況もデータとして拾えますので、こういったデジタル情報を蓄えると、次のマーケティング施策に活用することができるのです。
そうです。これが「デジタルマーケティング」なんです。
4: ネットにつながることで売れる仕組みが作りやすくなった
デジタルマーケティングが何となくわかってもらえたかと思います。
デジタル機器がネットにつながると、得られる情報はすべてデジタル化します。
そしてデジタル化した情報は、蓄えるのが簡単です。
また、デジタル情報は
- 検索する
- 集計する
- 分類する
- 平均をとる
- 最大値をとる
- 最小値をとる
こういった計算の類が大得意です。
これまでだと紙の情報を集めたり、探したりしてマーケティング施策を考えなくてはいけませんでしたが、デジタル情報を使うなら、昨日の情報を今日使うことも可能なのです。
そして、データに改竄されていない保証があれば、得られる情報は全て数字なので、感情や勘と言った曖昧な部分を排除することができます。
5: まだまだ進化するデジタルマーケティング
また、デジタル化するとコスト削減も簡単になります。
データで稼働率がわかりますから、使われないときには省電力にするとか、機器を1台減らすとか、場合によっては店舗を移転するということもできます。
そして、今後のデジタルマーケティングですが、ドローンを使った産業が活気を帯びています。
測量や検査。
農業分野など、遠隔操作が必要なシーンに活用しながら、デジタル情報を取り込むことで、これまでわからなかった小さな変化も把握できるようになっています。
さらに、今後はAIの登場により、デジタル情報の分析が大幅にスピードアップされることでしょう。
これからの時代に即したデジタルマーケティングとは、パソコンを使った情報だけではなく、
インターネットに接続している機器すべての情報を多角的に分析し、顧客満足度をアップさせながら最適化を行う方向へと進んでいくはずです。
さいごに
デジタル時代にはスマホの位置情報の移動で、その人のライフスタイルがわかります。
SNSに投稿された写真の背景から、どんなことに興味があるのかもわかります。
キャッシュレス化すると、暮らしのサイクルや好みの食べ物までわかります。
デジタルマーケティングはこういった情報を取得し蓄積します。そして今後のマーケティングに数字から読み取った情報を活用します。
しかし、私たちが注意しておかないといけないことは、人はデジタル化されたロボットではなく、理解不能な行動や決断をする動物であることです。
デジタルであってもアナログであってもマーケティングには、この考え方が大切だということを忘れないようにしておきたいですね。
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