ホームページの問い合わせ返信で残念なお店や会社のケース

ホームページの問い合わせ返信で残念なお店や会社のケース

最近の出来事です。

クライアント様のところで「写真撮影」が必要になりました。

必要な写真は次の2つ。

(1)ホームページのトップ画像
(2)日々の仕事を自分で撮影して投稿する技術

この2つの要望に応えていただけそうな写真のプロを、クライアント様の地域で探しました。

そして、1件見つけたのでメールで問い合わせをしてみると、、、

大変残念な返信メールが届きました。

これではせっかくの問い合わせも無駄なモノになるよね。そんなことを感じたので記事にしてみました。

あなたのお店や会社の返信、こんな残念なケースになっていないでしょうか。

参考になれば幸いです。

 

1: 問い合わせが発生する心理

問い合わせが発生する消費者の心理をご存じでしょうか?

電話や対面ではなく、気軽に手軽に簡単に問い合わせできると思われているメールや問い合わせフォームであっても、実際に行動を起こすにはかなりの勇気と決断が必要です。

というのも、多くの場合の問い合わせには、こちらの名前や住所などを教えなくてはいけません。ということは、後からひつこく営業される可能性もありますし、そもそも知らない人へ何かを伝えることは難しく面倒なことだからです。

でも、このような普段なら絶対にやりたくないことの壁を乗り越えて、あれこれ入力して問い合わせをしているのですから、かなりの熱量を持っている人がネットの向こうには存在していると言えます。

いかがでしょうか。あなたは問い合わせに対して、こういった消費者心理を考えてみたことがあるでしょうか。

気軽に簡単に、深いことを考えず、冷やかし半分に問い合わせを送ってきていると感じているところはないでしょうか。

今の時代に冷やかし半分で、あの面倒な問い合わせフォームやメールに文字を入力して送ってくる人はほとんどいません。

そんな暇があるのなら、別のホームページや方法を検索して探します。

 

2: 問い合わせまでの消費者行動

消費者心理が理解できたところで、問い合わせまでの消費者行動を分析してみましょう。

ネットが無かった時代ですと、問い合わせの前に比較されていることは少なかったです。

しかしネット時代では、比較されることが大前提。しかも、従来よりも比較される商圏が広がっています。

STEP1:必要なことが発生する

STEP2:ネットでキーワードを入力して検索する

STEP3:たくさん出てくるので地域を絞る

STEP4:検索結果からクリックする

STEP5:ブログなどの最新情報から動きを知る

STEP6:口コミを探す

STEP7:比較してふるいにかける

STEP8:問い合わせする

このような流れになります。
ここで大切なことは、検索されることが初めにあり、ブログで最新の動きを知り、口コミを探すという、ネットが無かった時代ですと大変手間のかかったことを一瞬で完了させてしまえるところです。

もし、この段階で「思っていることが出来なさそう」と感じたら、そのホームページは選考の対象外となります。

ということは、この行動の流れから見ても、問い合わせをしてもらえるということは大変な競合に打ち勝っていると言えるのです。

でも、問い合わせの返信が残念な場合、競合に打ち勝ったこと全てが無駄に終わります。

 

3: 返信に必要な3つのポイント

問い合わせの返信には、次の3つのポイントが大変重要です。

でも、意外に出来ていません。今回のケースでもそうでしたが、こちらの知りたいことに共感することもなく、単純に自分のことだけを伝え、最後に少し煽りながら自分の権威性をアピールしセールスするという流れでした。

これはネット時代のお客様に大変嫌われる典型的なケースです。二度と問い合わせなんてしようと思いません。このお店や会社との関係は、この瞬間、完全に終わったことになります。

そんな残念なことにならないためにも、次の3つのポイントをしっかり押させておいてください。

3.1 : 必要なのは共感

まず、問い合わせの内容をしっかりと理解しましょう。
問い合わせしている人は、どんなことを手に入れたいのかを分析しなければいけません。

今回のケースですと、私たちが手に入れたいことは

(1)ホームページのトップ画像
(2)日々の仕事を自分で撮影して投稿する技術

この2つです。

ここでお客様目線に立つことができると、次のような欲求が見えてきます。

(1)トップ画像はプロの腕が必要なことを理解している
(2)日々のことはテンポよくやりたいので、自分で少しでもキレイに見える写真の撮り方を知りたい

そこで返信には、この2点に関して共感する必要があります。

(1)に関しては、プロの腕を認めているのですから、その事を褒めても良いでしょう。褒められてイヤな気分になる人はいません。

(2)に関しては、自分で撮影される気持ちに共感し、ポイントを絞った方法を覚えることで撮影できることを伝えましょう。

3.2 : 未来の状態

2つのやりたいことを実現できるのかどうかを伝えます。

このとき「実現できます」だけで終わってはいけません。実現した先には、どんな未来があるのかを伝えなくてはいけません。

問い合わせした人が気づいていない未来を伝えることが大切です。

「そんなことにも使えるんだ」「そんな効果もあるんですね」

こういった心を動かす対応が必要です。

3.3 : できない場合

問い合わせされた内容が「できない」場合もあります。

こういった場合、2つの原因が考えられます。

(1)ホームページに載っているけれど、今はやっていないサービスである
(2)相手は素人さんなので上手く伝えられていない

(1)の場合、これはあなたの問題です。やっていないサービスを掲載したままというのはいけません。相手は「ある」と期待しているのですから、その期待を裏切ることになります。必ず「代替え」の方法を提案しましょう。

(2)の場合、プロとして上手に聞き出す必要があります。もしこれが面倒だと感じるのなら、ホームページからの問い合わせはやめた方が良いです。素人相手ではなくプロだけを相手にしましょう。

そうしないとあなたは素人さんの大切な時間とエネルギーを奪っているだけの存在になります。言うなれば「時間泥棒」です。

 

4: セールスや権威性よりも先に解決

このような内容を返信メールに盛り込む訳ですが、最後の最後にセールスを先に出す人がいます。

また、自分の権威性(プロとして)をアピールする人がいます。

どちらも「売る」ということに必要なことですが、たった1回、初めて問い合わせをいただいた方へ、このようなことをするのはおすすめできません。

このやり方、お店に入ったときに例えるなら、いきなりセールスされ、自分の自慢を聞かされるのと同じです。こういった体験をして「楽しい」と感じる人はまずいません。

そもそも問い合わせをしている時点で、あなたのことを「プロ」だと認めているのですから、もう一度権威性をアピールする必要などないのです。
消費者行動でもお伝えしましたが、問い合わせを行う前に、しっかりと調べて比較しているのです。

その上で問い合わせをしているのですから、消費者が欲しいのは「自分の要望が解決できるのかどうか」なのです。

その次に、必要な費用や期間、他の選択肢の提示です。

間違っても次のような対応はNGです。

○○は現在行っておりません。△△で定期的な講座を行っておりますので、そちらをご利用ください。費用は月額3万円です。ご予算が合えばご利用ください。ただしご要望の件はプロでも難しいことですので、プロに任せることをおすすめします。ご検討よろしくお願いします。

こちらへの共感はありません。
その講座で解決できるのかどうかもわかりません。
どうしてこちらが自分でやりたいのかを理解していません。

そもそも行っていないサービスなら、ホームページに掲載しておくことが間違いです。「△△で講座を行っております」この一文で全てOKです。

大変細かなことだと思っておられることでしょう。しかし、ネット時代の消費者は日本全国という選択肢を持っているのです。

その中から選ぶのですから、別にあなたでなくても良いのです。自分が気持ちよくお金を使え、要望を満たしてくれるところを部屋の中でスマホを持って探すだけです。昔みたいに、あちこちのお店に足を運ぶ必要なんてないんですから。

 

5: 返信担当者の買い物経験

どうしてこんな残念な対応になるのか。それには理由があります。

大変簡単なことです。返信担当者の買い物経験が貧弱だからです。

・普段から自分で買い物をしない
・気持ちよい買い物経験が少ない
・イヤな買い物経験を意識していない
・昔からこうだったから今も同じ
・値段ばかり気にして買い物している

どんな体験が気持ちよいのか。どんな体験がイヤなのか。または残念な思いをするのか。

これは理屈や論理ではなく、実体験がないと理解できません。

気持ちの良いスーパーのレジ担当の方のやりとり。
愛想のないレジ担当の方のやりとり。
コンビニもそうです。別に高額商品を扱っているところで買い物をするのが良い体験の方法ではありません。

普段から自分が気持ちよく買い物できているのかどうかを自己分析することで、問い合わせへの返信スキルがアップします。

「自分ならどういう返信をもらうと嬉しいのか」

仮に要望を満足できなくても、嬉しい返信は次へつながります。
でも、反対は、そこで終わりです。

あなたなら、どちらを選びたいでしょうか。

 

さいごに

今回は実体験からのケースをお伝えしました。

ホームページからの問い合わせを待っているにも関わらず、実際の返信が残念なところ、意外に多いです。

ぜひ、ご自身の買い物体験を増やし、気持ちを分析し、問い合わせへの返信は「自分事」として対応することを心掛けてもらいたいと思います。

そうしないと、いくらホームページから集客し、問い合わせを生み出し、思うような結果を出したいと考えても、時間とお金だけを無駄に捨てることになります。

そんなことなら、最初からホームページやブログなんて持たない方が良いのです。その手間を他の集客活動に費やした方がプラスになります。

残念なお店や会社にならないよう、私も含めて気をつけておきたいなと思わされる出来事でした。

あなたのお仕事へ役立つ内容になっていましたら幸いです。

 

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