セールスや広告、マーケティングに興味を持つと登場するのが「AIDMA」「AISAS」という消費者の購買行動モデルです。
このモデル(理論と言っても差し障りないと思います)を知った上でセールスしたり、集客の仕組みを考えたりすると簡単に必要なことが次々と思い浮かんできます。
ということで、AIDMAとAISASについて紹介していきます。
目次
1: 集めて売るには法則があります
人を集めて売るには、それなりに過去の経験や方法から「法則」と呼べるものが出来上がります。
最も基本的な法則としては「AIDA(アイダ)の法則」というものがありますが、この法則はネット時代には少し大ざっぱ過ぎる印象を拭えません。(良くない訳ではなく消費者の変化に合いにくくなったというだけです。)
そこで、AIDAよりも少し進んだ購買行動の法則として、コンサルさん達から聞くことの多い法則が「AIDMAの法則」です。
さらに、ネット検索時代の購買行動法則として、AIDMAよりも消費者の行動へより近づいた理論が「AISASの法則」と呼ばれるものなのです。
2: AIDMAの法則とは
AIDMAの法則とは、1920年代に米国で提唱されたのが始まりです。
1920年代というと日本は「大正デモクラシー」「普通選挙法」「関東大震災」。そして大正から昭和へと変わった時代です。
そんな頃に米国では、消費者の購買行動理論を考えていたのですから驚きです。
AIDMAの法則とは、5つの行動から成り立っています。
A:Attention(認知や注意)
I:Interest(興味や関心)
D:Desire(欲求)
M:Memory(記憶)
A:Action(行動)
それぞれを例えと一緒に見ていくと、次のようになります。
A:Attention(認知や注意)
「CMや雑誌などから商品やサービスを知ってもらう。」
CMや雑誌を使うところが「注意」を向けさせるところです。
その結果、知ってもらうところが「認知」です。
I:Interest(興味や関心)
「知った商品やサービスに興味を持ってもらう。」
自分に関係のあるものだと興味や関心を持ってもらうところです。
D:Desire(欲求)
「これがあれば生活が変わる!人生が変わる!だから欲しい!」
未来が自分の理想へ変化する(問題解決する)モノとして欲しいと思ってもらうところです。
M:Memory(記憶)
欲しい度が高いほど、商品やサービスを記憶します。
今までは気にも止めなかったモノが、あちこちで目に付くようになり、自分に必要な気が高まります。
A:Action(行動)
いよいよ購買という「行動」を起こします。
この流れ、あなたも経験ありませんか?
雑誌で広告を見て、「オッ、カッコイイ!モテそう」と思うと、別の雑誌を見ても、電車に乗っていても「欲しいモノ」が勝手に目に飛び込んでくる。
こんなことを何日も、何週間も繰り返すと「欲しくてたまらない」状態になり、仕事の帰りなんかにフラッとお店に寄って購入。
実はあなたも「AIDMAの法則」の経験者なのです。
3: AISASの法則とは
AISASの法則とは、1995年に日本の電通によって提唱されたのが始まりです。
1995年というと、Windows95の発表によりインターネットが爆発的に普及した年です。
ですから、AISASの法則には「ネット」の特徴が含まれています。
AISASの法則とは、5つの行動から成り立っています。
A:Attention(認知や注意)
I:Interest(興味や関心)
S:Search(検索)
A:Action(行動)
S:Share(共有)
それぞれを例えと一緒に見ていくと、次のようになります。
A:Attention(認知や注意)
「ネットで商品やサービスを知ってもらう。」
I:Interest(興味や関心)
「知った商品やサービスに興味を持ってもらう。」
S:Search(検索)
興味を持った商品やサービスをネットで検索します。
本当に良いものなのか。自分にぴったりなものなのか。
購入してバカを見ないか。口コミはどんな状態か。
とにかく調べます。
A:Action(行動)
調べて安心できれば購買という「行動」を起こします。
購入した後、感想や「開封の儀」をSNSなどへ投稿して共有します。
この流れ、あなたも経験ありませんか?
ありますよね?
気になるものがあると、とりあえずスマホを取り出して検索。
ツラツラとホームページを見て、口コミを見て、良さそうだなと感じたらポチッとクリックしてご購入。
商品が届いたら、サービスを体験したら写真や動画で、お友達へ公開!
「いいね」「シェア」が増えると「あ~買って良かった」と、より嬉しさが増していきます。
4: 集める戦略にはAISAS
AIDMAとAISASを見ました。
2つとも良い法則なのですが、使うところを間違えると、全く成果が出てきません。
そこで、あなたがネットで集客したいと考えているのなら、まずは「AISAS」を意識して戦略を練ることが必要です。
理由は、ネットで人を集めるためには、検索という行動を外すことはできないからです。
5: ランディングページから売るならAIDMA
一方、集めた後、ランディングページから販売したいときには、「AIDMA」を意識することが必要です。
というのも、セールス段階で「検索」があると、ランディングページから他のところを見に行ってしまうからです。これはよろしくありません。
ランディングページは、タイトルで関心を向かせ、ページの中で興味を引き、欲求を高め、深く必要性を記憶してもらい、気が変わる前に購買してもらうことが重要です。
6: どちらもボトルネックがわかります
AIDMA、AISAS、どちらの法則も活用することで、戦略やセールスの上手くいっていない箇所がわかります。
注目を集められていないから上手くいかないのか、注目を集めても次の段階で離脱されているのか。
または、最後の最後で「購買」という行動につながっていないのか。
こういったことが、デジタル技術を使うことで簡単に計測し分析が可能です。
そして、分析した結果を使って改善することができます。
もし法則を活用せずに、行き当たりばったりの方法や勘で行うと、計測するポイントが曖昧になり分析することができません。
こういった側面からも、AIDMAとAISASの法則を上手に使ってもらいたいと思います。
さいごに
AIDMAとAISASの法則についてご紹介しました。
どちらも優れた考え方ですから、戦略やセールスに活用してもらいたいと思います。
そして、こういった法則をベースにすることで、最後にもお伝えしたように改善することが楽になります。
現在のビジネスはデジタルの特徴を有効に使えないと、スピードに乗り遅れるだけではなく、ボトルネックを見つけ解消することができません。
ネット検索時代に安定したビジネスを展開するためには、こういった法則を使って考えていただきたいと思います。
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