中小企業でも個人事業主の方でも、少しでも集客やマーケティングに興味のある方ならオウンドメディアを試してみたいと考えておられることでしょう。
でも、オウンドメディアからどれくらいの収益が見込めるのか、はっきりとわからないため悩むばかりで「やる」「やらない」と決めることができないままの方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、オウンドメディアで気になる収益についての話をお伝えしていきます。
目次
1: オウンドメディアで出来る短期的収益パターン
オウンドメディアを所有して、出来るだけ短期間で利益を生み出したい。
もしあなたがこのように考えておられるなら、次の4つの方法で収益を生み出す(マネタイズ)ことができます。
1.1: 広告収入
非常にわかりやすい収益モデルです。
アクセスが万単位で集まるなら、Googleアドセンスなどを使って広告からマネタイズすることができます。
一つひとつの広告収入は小さいかもしれませんが、数で勝負すればそれなりの収益を見込むことができます。
1.2: 記事広告からの収入
同じ広告でもこちらは、あなたのオウンドメディアに「記事広告」を作成し掲載することでマネタイズする方法です。
同業はマズいですが、関連性のある会社へのインタービューという形で実現することができます。
・記事広告の制作料
・オウンドメディアへの掲載料
最低でも、この2つから収益を生み出すことができます。
1.3: ECサイトへの誘導
ECサイトをお持ちなら、オウンドメディアからECサイトへ誘導することで収益を生み出すことができます。
オウンドメディアそのもので収益を生んでいるのではありませんが、ECサイトで購入いただくために必要な信頼をオウンドメディアで作りだし、マネタイズしているという流れです。
1.4: サイト運営に関するコンサルティング
オウンドメディアを運営しアクセスが集まり出すと、他社でオウンドメディアをやってみたいところから相談を受けることができます。
いくらで相談を受けるのかは、人それぞれ。
金額はあなた次第ですが、オウンドメディアがあったことで新しい収益源を獲得したことになります。
2: 本来目指すべき未来的利益パターン
オウンドメディアから生み出す利益。
本来目指すべき利益とはキャッシュだけなのでしょうか。
2.1: ファンを獲得し育てる
オウンドメディアが果たす役割として大きいのが、ファンを獲得し育てるということです。
これまで接触の無かった人に興味を持ってもらう。
2度、3度と接触を繰り返すことでファンになってもらう。
究極的には「あそこに行けば分かる」という状態。
このようなファンに育てることで、認知度の拡大、信頼度のアップが実現され、いざ商品やサービスを購入しようとしたとき、一番最初に思い出してもらえるようになることで収益化するのが理想です。
2.2: ファンが欲しいものを提供する
オウンドメディアはファンが欲しいものを探し提供することも役割です。
これはファンとの関係性を太く強くするという理由もありますし、どのようなものが欲しいのかを簡単にテストすることにもつながります。
オウンドメディアでテストし、反応の良かったものをECサイトで販売するということもできます。
ビジネスにおいて、実際に市場で売れるのかどうか、反応があるのかどうかをテストすることは簡単ではありません。
でもオウンドメディアなら、簡単にテストすることもできます。
そして、このテストが将来的な収益に繋がっていきます。
3: 中小企業・個人事業主の方が目指すこと
2つの収益パターンをお伝えしました。
では、中小企業や個人事業主の方が、オウンドメディアを使って目指すのはどちらなのでしょうか。
ご自身のビジネスを大きくしたいと考えておられるのなら、もっと多くの人へ知ってもらい集客し、安定した収益を得たいと考えておられるのなら
おすすめなのは「未来的利益パターン」です。
反対に、とにかく自分だけが儲かれば良い。
お金になるならオウンドメディアそのものを売却する。
こちらの考えの方は「短期的収益パターン」です。
あなたはどちらのパターンでしょうか。
ちなみに私がお手伝いするオウンドメディアは前者です。
4: オウンドメディアで得られるメリット
オウンドメディアを持つことで得られるメリットがあります。
これは収益だけではなく、付属としてうれしいメリットがついてきます。
4.1: 知名度
アクセスが集まると知名度がアップします。
少なくとも同業者の中では有名な存在となれるでしょう。
4.2: JVしやすい
JVとは「ジョイント・ベンチャー」の略です。
JVとは他の会社やお店と一緒にビジネスを展開することです。
同じ顧客層でありながら、提供する商品やサービスが違うところがベストです。
例えば、
顧客層:妊娠している女性
JVできるところ:産婦人科と歯科医院、産婦人科と子育て用品
こういうJVをするとお互いにとってプラスになるのですが、JVしませんかと話しても相手は中々「YES」と言ってくれません。
でも、こういうとき、オウンドメディアでアクセスが集まり知名度がアップしていると、自社の注目度や人気度を簡単に説明できますから、JVの話を進めるのも楽になります。
また、他社からオウンドメディアを見て「JVしてもらえませんか」と問い合わせがやってくることもあります。
新しいビジネスチャンスを獲得できるメリットが生まれます。
4.3: アドバイス
短期的収益パターンにも出てきました。
未来的収益パターンでも同じように「オウンドメディアについてアドバイスしてもらえませんか」という依頼が来ることもあります。
金額うんぬんは別にして、こういうことを頼まれると誰でもうれしいものです。
5: 未来に収益するために必要な5つのポイント
中小企業・個人事業主の方がオウンドメディアを未来的収益パターンとしてすすめるとき、必要な5つのポイントがあります。
ひとつずつ紹介していきます。
5.1: とにかく6ヶ月はガンバル
オウンドメディアは、ある日突然完成するものではありません。
また、どこまでいけば終わりなのかも決まっていません。
コツコツと作り進め、ビジネスが回っている間、継続することが必要です。
特にスタート時にはコンテンツがありませんので、知名度も信頼度もなく、検索されても1ページ目には入ってきません。
誰にも見られない状態で、コンテンツを作り続ける。
こういった時期が最短で3ヶ月、通常は6ヶ月必要となります。
心の準備をしておきましょう。
5.2: ペルソナは3~5人設定する
オウンドメディアのコンテンツを作るとき、誰に伝えるのかを決めることが大切です。
しかし、一般的なセールスコピーのように「たった一人」に限定してしまうと、コンテンツの切り口が画一的になってしまい、見たいと考える人が非常に少なくなってしまいます。
そこで、誰に届けるかの「誰」という部分(これをペルソナと呼びます)を3~5人設定しておきましょう。
年齢で分けても良いですし、ライフスタイルで分けても良いです。
想定収入や子育て中、妊娠中という分け方もできます。
例えばリフォーム業の方でオウンドメディアを持ちたい場合ですと
・20代~30代向けに、家族が増えたのならキッチンを見直しませんか
・40代~50代向けに、お子さんが独立された後のことを考えてみませんか
・60代以上に、体の不調も考えてバリアフリーなどはどうですか
というように、同じリフォームであってもペルソナによって切り口を変えることができます。
そうするとコンテンツのバリエーションも増えますし、読みたい人の層も広がりができます。
さらに、親御さんのためにリフォームを検索していた30代の方が、自分たちの家族のことにも注目するきっかけ(気づき)を作ることもできます。
5.3: 予算と人員を明確にする
コンテンツを継続して作るためには、予算と人員を明確にしておきましょう。
この場合の予算とは、残業代かもしれません。給与アップかもしれません。外注費かもしれません。
何らかの形で報酬というものは必要となりますので予算を用意しておきましょう。
人員に関しても大切です。
雇用しているスタッフさんで進めるのか、経営者自身が作るのか。
コンテンツのためにパートさん、派遣社員さんを雇い入れるのか。
または、外注するのか。
リソースを補う方法は色々とありますので、そのための準備をしておきましょう。
5.4: 最初はHowto系で攻める
コンテンツを作り始めるとき、いきなり
・インタビュー
・エンタメ
・レビュー
こういうところから手をつけると、ハードルが高すぎてイヤになります。
ですので、私の経験から言いますと最初は「Howto系」から始めるのがおすすめです。
問題、悩み、不安。
こういったことに対しての解決方法をお伝えするコンテンツが最初は作りやすいです。
よそのオウンドメディアを見ると「こんなのもいいな」と感じることがありますが、それはネタとして取っておきましょう。
最初の3ヶ月、6ヶ月はHowto系で攻めてもらいたいです。
5.5: 収益よりも信頼を優先
オウンドメディアは未来的収益を目指すものだと思っています。
だから、オウンドメディアから直接収益を生み出すよりも、オウンドメディアによって
・信頼
・知名度
・認知度
こちらの獲得を優先しましょう。
「結果的にオウンドメディアからも収益が生まれている。」
この状態になることがファンを獲得し、影響力を持ったメディアサイトに必要なことだと私は考えています。
さいごに
オウンドメディアの収益についてお伝えしてきました。
収益を生み出す方法には2つのパターンがありますので、どちらを選ばれるのかはあなた次第です。
ただ、オウンドメディアというものは、本来
・ペイドメディア(有料広告)
・アーンドメディア(口コミ)
この2つと一緒に考えるものですから、オウンドメディアのポジションとしては収益を生み出すものではなく、やはり一番の目的は信頼を獲得するものだと言えます。
将来のビジネスのためにオウンドメディアを検討されているのなら、一日も早く、ライバルが始める前にスタートしてください。
「オウンドメディアは一日にして成らず」です。
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